しばらく止まらなさそうな気がする。
Ductility を制作したときの副産物や使わなかったトラックを組み合わせて何かできるような気がして。
オーディオを MIDI に書き出すのが面白くて、今回も使ってみた。
音の粒がはっきりしたものの方がちゃんと書き出せるのだろうと思いつつ、わざと粒立ちの悪い、モジュールからのノイズ混じりのトラックをメロディの素材にしてみたら、案の定、大満足の結果が得られた。
MIDI クリップのバリエーションをいくつか作ってから、Ableton Live に入っているソフトシンセで鳴らして、同じく Live の中に入っているエフェクトをかけて。
できあがったトラックを Studio One に移してから、今回は少しこだわっておきたかった音の位置の処理をやって、使わない音を消してからオートメーションを書いて、完成。
これが、新作 “reborn” の話。
reborn を作っている最中から、Ductility のために作ったけれどここまで結局一度も使っていないトラックをベースにしてノイズまみれの即興演奏、あるいはライブ演奏のようなものをしたくなっていたので、制作を終えた翌日に、モジュラーシンセサイザーたちにも絡んでもらいながら、JMT Synth の NVO-1 と Noisy Mic で数時間、Antumbra の Atom(Mutable Instruments Elements のクローン)で数時間、遊んでみて。
Atom をレゾネーターとして使ったのは初めてだったけれど、またこのモジュールに惚れ直した。モジュラーシンセサイザーを始めたころに初めての個人輸入(?)で購入したもの。もっともっと使ってあげたい。
遊んでいる間にいろいろなアイディアが浮かんできて、古い映画からサンプリングをしたり、ミルトンの『失楽園』を機械に朗読してもらったりして、素材としてのトラックがたくさんできた気分になって DAW に向かった。
しかし、ノイズマシンとモジュラーシンセサイザーから録音した音が、思いのほか音量が小さくて。
これは次回以降の大きな反省点だから、ポンコツが忘れずにいられるように、ここに書いておく。
Studio One であれこれとこねくり回しながら、「ノイズにまみれたい!」というわたしの気分に見合うポイントを探っていきつつ、途中で集中力が切れて遊んでいたのが楽しかったのでオートメーションで再現したりしているうちに、これは “atoms and spaces” の仲間入りをするべき音だという声が降りてきた。
失楽園ですものね、二者のせめぎ合いですものね、と一人で納得して、アルバムアートを作り直してからトラックをさらに抜き差しして、完成。
これが新作 “atoms and spaces 03 – Paradise Lost” の話。
ゴールデンウィーク三部作(?)はこれでいちおうの完結を見るわけだけれど、別に通底するテーマがあったわけでもなければ、三部作という思い入れがあるわけでもない。
ただ、これだけ短期間に詰め込んでみると、自分が多少なりとも上達していくのを感じられたし、考えていかなければならないことも分かったし、今の自分がどういう音を出したいと思っているのかもおぼろげながら掴めたような気がするし、まだ見出されていない宝石が自分の手もと足もとに山のようにあることも発見できた。
それになにより、もっともっと作りたいという思いが自分の中に渦巻いている。これは自分でもちょっとびっくりしている。
次のも素材はもう準備してあるので、アイディアをもう少し頭の中で転がしながら楽しく取り組んでみたい。
今年こそは、SecondLife でライブもしたいしね。