Studio One にも Ableton Live にも使えるというのを読んで買った、Presonus の AtomSQ。
今回はこれをできる限り使ってみようと思ってはいたものの……残念ながら「うわあ、買ってよかった♪めっちゃ便利♪」とは感じられずじまい。
マニュアルとか動画とか、もっと読んだり見たりして、すいすいと使えるようになりたいな。
AtomSQ 縛りなので Studio One しか使わないことにしてみた。
たまにこういうことをすると、ソフトシンセだとこういうことが簡単にできるんだ、とか、モジュールたちにこういう音を出して欲しかったらこんな風にしたらいいのかしら、とか、いろいろなことを考えたり思いついたりできるので、正解だったような気がしてる。
……してるんだけど、そして今回は和音を扱ってみたかったというのもあるんだけど、何て言えばいいんだろう……AtomSQ のパッドを使っていろいろな音でいろいろ弾いてみたり、MIDI でノートを打ち込んでいったりながら、何かモヤモヤするものをずっと感じていた。
それはすでに Frei aber einsam を作っているときにぼんやりと感じていたことではあったのだけれど。
わたしはたぶん、ドレミファソラシドが嫌いになってきているのだ。たぶん。
和音というか和声というか、そういう音の響きや重なりは好きだし、アルペジオも好き。
好きだからたぶん今後も何かしら使っていくと思う。
でも、そういうことのもう少し手前にある、(ある意味では恣意的に選択された)周波数の配列から選んで組み合わせるという「前提」が、どうしても好きになれなくなっているような感覚がある。
それは微分音を使うとか、5 セント上げたり下げたりするとか、そういうことで解消されるわけでもなくて。
もっとべたっと連続的な、「地続きな」音の変化が、少なくとも今の自分が好むものなんだと再確認した感じ。
今回は、エフェクトを使うことでようやくそういう音の変化を持ち込むことができて、ほっとしたけれど。
※ここまで書く間に、自分のモヤモヤの正体を知りたくて、そこら辺にある本を手当たり次第に取り上げてはパラパラとめくったりしていて。『やさしい現代音楽の作曲法』(木石岳 著)はカタログ的な特徴にとどまらない名著だとあらためて感じた。
というわけで、新作 “noisescape” です。
あ、引用はアルベール・カミュとルイジ・ルッソロです。
人の声とか言葉とか、やはりどうしても好きというか必要というか。