膨張しきった夏のすきまに、秋が忍び込み始めている。
……という言葉を一週間くらい前にふと思いついたので、間に合う内に書いておこうと。
標題と関係は、あんまりないんですけど。
ひとつ前の記事で書いた Ableton Live を理解していくために、とりあえず毎日、数分でもいいから必ず立ち上げて、何かしら触ろうと決めて、仕事がようやく落ち着いたあたりから、毎日その通りにしてます。
ずいぶん前に読んだどこかの記事で、短い時間でもいいから毎日音楽を作ろう、みたいなことが書いてあって、短い時間で作れる「音楽」とはいったいどういうものなんだろうとずうっと考えてはいるのだけれど(ループとかビートとかなのかしら……というか「ビート」って何?)、それはそれとして、毎日それに似た行動をとることは可能だなと思って。
面白いもので、毎晩少しずつ触っていると「こういうときはどうするんだろう?」という疑問が出てきて、それを調べるには眠すぎるから寝てしまうんだけど、次の日のちょっとした時間に iPhone で調べて、夜に手を動かして試してみて納得したり驚いたりする、という流れができあがってきました。
調べものから横道に逸れて手に入れたネタを試してみたりとか。
そんなことを毎晩、世の中はとうに寝静まっているであろう夜中の 3 時とか 4 時とかに、inworld でヨーロッパやロシアの友人とおしゃべりもしながらやっている中で、「あっ」と感じた瞬間があって。
そこからは気持ちの勢いに任せて一気に最後まで。
はじめて Ableton Live で作品をひとつ、完成させることができました。これが一昨日の話。
いま、気持ちの「勢い」と書いたんだけど。
別に何かが心の中で盛り上がりを見せたりとか、そういうことではなくって、「あ、今なら最後までいけるな」という確信のようなものが生まれる瞬間があって……こういうのは何と呼ぶのだろう。
できあがったものは仕事の行き帰りにイヤホンで聴いたりして(Dropbox ってほんとに便利!)、夜に細かい調整だけもう一度やって、書き出して。
そこで終わりにしようとも思ったんだけど、前からいろいろなところで目にしていて、気になっていた「音の差」を確かめたくて、今日になって、Ableton Live で書き出した 2mix を Presonus Studio One で聴いてみた。
世の中のプロフェッショナルな方々の言う「Studio One は音がいい」というのを、果たしてわたしのようなポンコツが実感できたのかどうかは、わたしにはわからない。
でも、再生し始めたときには「やっぱり Studio One の Phase Meter はかわいいなぁ」って眺めてただけだったんだけど、気づくと「あれ? ここはこうした方がいいのかな」と考えながらオートメーションを描いたり Pro EQ を挿してみたりして、昨日終わったはずの「細かい調整」をまたやっていたから、少なくとも「音の差」は明らかにあるのだと思う。
「ここがまだだよ?」って気づかせてくれるのは、頼りになるなぁ。やっぱり Studio One 大好き。相棒って感じ。
というわけで、新作 “melt” です。
将来的には 3 曲で一つのかたまりにする構想(だけ)があって、その第一楽章? 第一パート? になる予定です。
それにしても、Ableton Live は面白いです。大好き。
たぶん、というかほぼ間違いなく 0.1 %くらいしか使えてないんですけど。
その自覚は十二分に持ちつつ、それでも「面白い」って言います。
なんなんだろ、あの感じは……すごく乱暴に言っちゃうと、友だち(モジュラーシンセサイザーのモジュール群)と遊んでいる感覚にとても近い。
パッチングする感覚で M4L デバイスとかエフェクトとかを並べて、LFO をマッピングして。
ちょっとマウスでノブを触ったら、めっちゃびっくりさせられたりして。
そういうところが、わたしの性に合っているというか、あの子たちが遊んでくれるように、Live のデバイス群に遊んでもらっているというか。
Studio One とはもちろん全然違う DAW なんだけど、あまり深く考えずに手を動かしちゃってもほとんど間違えずにすむところは、似ている気もするし。
すごく楽。うん、すごく楽。あの子たちと遊ぶのと同じくらい気楽に遊べて、いっぱい驚かせてくれる。
次は、AtomSQ に再挑戦かな。Studio One でも Live でも使えるみたいだから。