Ornament & Crime マニュアル解読(3) Piqued

※アイキャッチ画像は本家から拝借しています。

前回の Low-rents に続いて、今回は Piqued の解読と勉強。図は本家から拝借しています。

目次

Piqued

Piqued は、Mutable Instruments Peaks のエンベロープジェネレーター機能を移植したもの。

出力チャンネル A〜D に独立したトリガー可能な 4 つのエンベロープを提供し、CV1〜CV4 入力を介して、各エンベロープの各セグメントに対して、エンベロープの持続時間やその他のパラメータを独立してマッピング可能な電圧制御を行う。
4 つのエンベロープのトリガーは、4 つのトリガー入力(TR1〜TR4)のいずれからもマッピングできる。セグメント・シェイプ(カーブ)は、4 つのエンベロープのセグメントごとに設定できる。
エンベロープ・タイプは、リピーティング(ループ)・エンベロープ・タイプも含め、エンベロープごとに独立して設定可能。各エンベロープの形状は、パラメーターを設定しながら可視化することができる。

Piqued アプリを 4 チャンネルのユークリッドポリリズムジェネレーターに変える「ユークリッドトリガーフィルター」も含まれており、ゲートやトリガーだけでなく、エンベロープを出力することができる。Piqued のデモンストレーションは o_C videos ページ(本家)を参照のこと。

制御機能

Piqued は非常にリッチな UI(ユーザーインターフェイス)を提供している。以下の説明は、実際に UI を見ればすぐに理解できるはず。一度体験すれば、インターフェイスは非常に直感的なものになるだろう。

コントロール機能
左エンコーダー(回す)編集するチャンネルを選択(すべてのチャンネルが常に有効)
左エンコーダー(押す)メニュー設定モードとエンベロープ可視化モードを切り替える
右エンコーダー(回す)ナビゲーションモードメニュー設定モードメニュー項目を上下に移動
エンベロープ可視化モードエンベロープ・セグメント間を前後に移動
値編集モード編集中の値(エンベロープ可視化モードではセグメント持続時間)を増減
右エンコーダー(押す)ナビゲーションモードと値編集モードの切り替え
右エンコーダー(長押し)アプリ選択メニュー
「▲」ボタン(長押し)スクリーンセーバーの起動
「▲」ボタン(押す)現在表示されているエンベロープ・ジェネレーターのエンベロープ・セグメントのデュレーションを32増加(エンベロープ可視化モードの時のみ)
「▼」ボタン(押す)現在表示されているエンベロープ・ジェネレーターのエンベロープ・セグメントのデュレーションを32減少(エンベロープ可視化モードの時のみ)

設定

設定意味
(envelope type)エンベロープの種類(セグメントの命名法は標準: A=アタック、D=ディケイ、S=サステイン(レベル)、R=リリース、L=ループ・ポイント(数字は L の直前のエンベロープ・セグメントがいくつループするかを示す)。使用可能なエンベロープ・タイプは別表の通り。
Trigger input現在表示されているチャンネルのエンベロープをトリガーまたはゲートするために、どのトリガー/ゲート入力(TR1〜TR4)を使用するかを指定する。
他の3つのチャンネルのエンベロープの EOC(End Of Cycle)をトリガーソースとして指定することもできる。チャンネル B のトリガー入力を A EOC に設定すると、チャンネル A のエンベロープが EOC に達すると同時にチャンネル B がトリガーされる。このようにして、チャンネルをまたがるエンベロープを、複雑なパターンでチェーンしたり、シーケンスしたりすることができる。
別のエンベロープのサイクル終了時にゲートシェイプのエンベロープをチャンネル内部でクロストリガーする*1ことで、EOC ゲート出力をエミュレートできる。
Tr delay modeトリガーディレイのモードを設定する。有効な場合、トリガーディレイは、エンベロープの 「発射 (fire)」(エンベロープのアタック・セグメントの開始)を、Tr delay msecs と Tr delay secs で設定された時間だけ延期する。
使用可能なトリガーディレイのモードは、Off、Queue、Ring の 3 つ。
Queue は、Tr delay count で設定された最大キュー深度(最大 32 24)まで、ディレイ期間中に受信した後続のトリガーを、後で動作させるためのキューに追加することを意味する。キューに入れられたトリガーの数が Tr delay count で設定された値を下回るうちは、ディレイしている間に繰り返されるトリガーは無視される。
Ring も同様だが、キューが一杯になった後に受信したトリガーは、キューの最後のトリガーに置き換わる。
※以下の Tr delay count / Tr delay msecs / Tr delay secs メニューは、トリガーディレイのモードが Queue または Ring の場合のみ表示される。
Tr delay count後の処理のために保存またはバッファリングされるトリガーの数を設定する。最大でトリガー 24 回分まで遅延させることができる。
Tr delay msecsトリガーディレイをミリ秒単位で設定する(範囲は 0〜999 ミリ秒)。
トリガーディレイを 0 より大きく設定した場合、指定したディレイの時間が経過するまで、そのチャンネルのエンベロープは「発射」(アタック・セグメントを開始)しない。ミリ秒単位のディレイと秒単位のディレイが加算されるので、ディレイを非常に細かくコントロールできる。
トリガーディレイの「カウントダウン」時間は、そのチャンネルのトリガーインジケータの右側(ディスプレイの上部)に、フォールバーとして表示される。
Tr delay secsトリガーディレイを秒単位で設定する(範囲は 0~64 秒)。詳細は Tr delay msecs と同様。
Eucl lengthそのチャンネルのトリガーをフィルタリングするために使用されるユークリッドパターンの長さ(「ビート」単位で 2 から 32 の範囲、各ビートは受信したトリガーまたはゲートパルス)を設定する。
Euclidean パターンの詳細とリズム生成における使用方法については、Godfried Toussaint の論文を参照。
Eucl length のデフォルトは Off で、これはトリガーがフィルタリングされないことを意味する。
Euclidean patternEucl length が off に設定されていない場合は、ユークリッドパターンが表示される。これは現在設定されているユークリッドパターンを表示する。現在のステップは、破線の下に小さく動くダッシュで示される(パターンのステップごとに1つのダッシュがあり、ステップ数は Eucl length で設定される)。
右エンコーダーを押すと、「ユークリッドエディタ」が起動する。このエディタが表示されているとき、左エンコーダーを回転させるとパターンの fill 設定が、右エンコーダーを回転させるとパターンの offset が設定される。両方のエンコーダーは同時に使用できます。fill 設定は、エンベロープを 「発射」するためにトリガーを通すパターンの拍数。
もし fill の数が Eucl length と同じかそれ以上であれば、入力されるすべてのトリガーはユークリッドフィルターを通過し、そのチャンネルのエンベロープを「発射」させる。もし fill の数がゼロであれば、(Gandalf の言葉を借りれば)何も通過しない。
Eucl length と fill の組み合わせは、Bjorklund アルゴリズムを使用して、ユークリッドパターンを一意に決定する。例えば、Eucl length を 8 に設定し、fill を 5 に設定し、offset パラメータをデフォルトの 0 に設定すると、パターンは 10110110 となり。ここで 1 はアクティブなビート(トリガーが通過できる)、0 は非アクティブなビート(トリガーがブロックされる)である。offset を 1 に設定するとパターンは 01101101 となり、2 に設定するとパターンは 11011010 となり、以下同様にパターンが回転する。
Eucl resetデフォルトは 「 – 」(オフ)であるが、トリガー入力(TR1~TR4)に設定すると、その入力にトリガーまたはゲートが入ると、ユークリッドパターンの現在位置が最初の位置にスキップバックされる、つまりユークリッドパターンのステップ が 1 にリセットされる。
注意:Eucl reset を、特定のチャンネルのエンベロープのトリガーに使われるのと同じトリガー入力に設定し、Eucl reset div をデフォルトの 1 に設定した場合、エンベロープがトリガーを受けるたびにユークリッドパターンをステップ 1 に常にリセットすることになり、ステップ 1 は 1(「発射」する)か 0(「発射」しない)のどちらかになるため、エンベロープは「発射」しないか、常に「発射」することになる。
一般的には、Eucl reset には別のトリガー入力を使うか、Eucl reset div を 1 より大きい値、あるいは Eucl length より大きい値に設定する。
Eucl reset divEucl reset div は Eucl reset の除算器。たとえば 7 に設定すると、Eucl reset で指定された入力で 7 つのトリガーまたはゲートが受信された後にのみ、ユークリッドパターンの現在のステップ位置が 1 にリセットされる。デフォルトは 1。
CV1 ->CV1 入力からのマッピングを設定する。
CV1 の値は無視 (None) されるか、または以下のうち 1 つのデュレーション/レベルを制御するために送信される:
Att(ack)

Dec(ay)
Sus(tain)(持続時間ではなくレベル)
Rel(ease)
ADR(アタック、ディケイ、リリースの 3 つすべてのデュレーションに同時に影響を与える)(†)
またはユークリッドトリガーフィルターの以下のパラメータを制御するように設定できる:
Eleng (Euclidean pattern length)
Efill (Euclidean pattern fill)
Eoffs (Euclidean pattern offset/rotation)
あるいは以下のパラメータを制御するようにも設定できる:
Delay (トリガーディレイタイム)
Ampl (エンベロープ全体の振幅)
Loops (ループエンベロープの最大ループ数(自動リトリガー
Eleng または Efill に設定すると、負電圧を使用してすべてのトリガーをブロックできることに注意。
入力された CV 値は、デュレーション/レベル、ユークリッド・パラメータ、トリガーディレイタイム、全体的な振幅レベル、ループ数など、それぞれのメニュー設定で設定されたものに加算される。
(†) ADR への CV インプットがルーピング・エンベロープ・モードで使用される場合、各チャンネルは(エンベロープ・セグメント・シェイプ設定による)設定可能な波形を持つ、効果的な電圧制御 LFO(ただし 1V/oct のスケーリングは不可)となる。
CV2 ->CV2 入力からのマッピング(CV1 と同様)
CV3 ->CV3 入力からのマッピング(CV1 と同様)
CV4 ->CV4 入力からのマッピング(CV1 と同様)
Attack resetエンベロープのアタック・セグメントがまだ進行している間に、新しいトリガーやゲート(つまりゲートの立ち上がり (rise) エッジ)を受け取った時の動作を指定する。使用可能な値は:
– None(アタック・セグメントがアクティブな間、新しいトリガーは無視される)
– SP(セグメントと位相をリセット。セグメントをアタックにリセットし、フェーズ・ゼロからセグメントを再開するが、トリガーを受信した時点のエンベロープ・レベルを保持するため、エンベロープ・レベルの突然のジャンプや、それに起因するクリックやポップの可聴音を可能な限り避けることができる)
– SLP(セグメント、レベル、位相をリセット。レベルもゼロに戻る。レベルの変化が瞬間的であるため、クリックやポップ音が発生する可能性がある)
– SL(セグメントとレベルをリセット。レベルはリセットされるが位相はリセットされない。これも突然のレベルジャンプが発生するが、SLP とはタイプは異なる)
– P(位相のみをリセットする。アタックセグメントについては、セグメントと位相の両方をリセットする (SP) のと同じである)
デフォルトは None であり、一般的には None または SP に設定することで、期待される動作が得られる。他のオプションは、実験用に用意されている。
トリガーの周期がトリガーされるエンベロープの周期とほぼ同じである場合、複雑な挙動になる可能性があるため、トリガーパルスとエンベロープの形状を同時に視覚化できる2チャンネルのオシロスコープは、正確な挙動を調べるのに非常に便利である。
次の Att fall gt 設定も参照のこと。この設定は、持続時間の短いトリガーやパルスでトリガーされたときの、サステイン・セグメントを持つエンベロープ・タイプの動作にも影響する。
Att fall gtASR、ADSR、ADSAR エンベロープで、エンベロープのアタックセグメント中にトリガーまたはゲート信号が低下したとき(すなわち、立ち下がり (fall) エッジが検出されたとき)の動作を指定する。選択肢は:
– Ignor(ignore) – デフォルト。トリガー/ゲートの立ち下がりエッジは無視され、アタック・セグメントが継続される。
– Honor – エンベロープは、サステイン・セグメントの直後のセグメント(つまり、ASR と ADSR タイプであればリリース・セグメント、ADSAR タイプであれば 2 つ目のアタック・セグメント)に直ちに進む。Honor は v1.3 以前のハードコードされた挙動。
DecRel resetエンベロープのディケイ・セグメントまたはリリース・セグメントがまだ進行中であるときに、新しいトリガーまたはゲート(つまりゲートの立ち上がり (rise) エッジ)を受信したときの動作を指定する。使用可能な値は:
– None(ディケイまたはリリース・セグメントがアクティブな間、新しいトリガーは無視される)
– SP(セグメントと位相をリセット。セグメントをアタックにリセットしてフェーズ・ゼロから再開するが、トリガーを受信した時点のエンベロープ・レベルを保持するため、エンベロープ・レベルの突然のジャンプや、それに伴うクリック音やポップ音を可能な限り避けることができる)
– SLP(セグメント、レベル、位相をリセット。レベルもゼロに戻る。レベルの変化が瞬間的であるため、クリックやポップ音が発生する可能性がある)
– SL(セグメントとレベルをリセット。レベルはリセットされるが位相はリセットされない。これも突然のレベルジャンプが発生するが、SLP とはタイプは異なる)
– P(位相のみをリセットし、新しいアタック・セグメントを再開させない。その代わり、現在のディケイまたはリリース・セグメントはフェーズ・ゼロから再開するが、現在のレベルで、効果的にそれを延長する)。
デフォルトは SP であり、一般的には None または SP に設定することで期待される動作が得られる。他のオプションは、実験用に用意されている。
Attack reset と同様に、トリガーの周期がトリガーされるエンベロープの周期とほぼ同じである場合、複雑な挙動になる可能性があるため、トリガーパルスとエンベロープの形状を同時に視覚化できる2チャンネルのオシロスコープは、正確な挙動を調べるのに非常に便利である。
Gate highYes に設定すると、トリガー/ゲートを強制的に高い位置で固定する。これは、ルーピング・エンベロープ・タイプを使用する際に便利で、トリガー/ゲートの入力に関係なくループし続けるため、LFOとして機能する。
Attack shapeエンベロープのアタック・セグメントの形状を設定する。利用可能なシェイプは別表の通り。
Decay shapeエンベロープのディケイ・セグメントの形状を設定する。利用可能なシェイプは別表の通り。
Release shapeエンベロープのリリース・セグメントの形状を設定する。利用可能なシェイプは別表の通り。
Attack multアタック・セグメントのデュレーションへの乗数を設定する。範囲は 1〜8192 で、必要に応じて非常に遅いエンベロープを作ることができる。
Decay multディケイ・セグメントのデュレーションへの乗数を設定する。範囲は 1〜8192。
アタック、ディケイ、リリースのそれぞれに異なるデュレーション倍率を設定することで、アタックは短く、ディケイやリリースは非常に長くすることができる。
Release multリリース・セグメントのデュレーションへの乗数を設定する。範囲は 1~8192。
Amplitudeエンベロープ全体の振幅を、0(無振幅)から127(フルレンジ)まで設定する。デフォルトは127。エンベロープの振幅(つまりエンベロープの最大レベル)を動的に変化させるために、CV 入力の Ampl と組み合わせて使用する。次の Sampled Ampl 設定も参照のこと。
Sampled Amplエンベロープの全体的な振幅値を持続させるか、新しいトリガー/ゲートを受信したときに全体的な振幅値をサンプリングし、新しいトリガー/ゲートを受信するまでそのサンプリングされた値を維持するかを切り替える。デフォルトは off。
Max loopsルーピング・エンベロープ・タイプの最大ループ数(自動リトリガー)を設定する。範囲は 0〜127。0(ゼロ)は「永久ループ」(あるいは、少なくともゲート入力が高い位置にある間(上記参照)*2)を意味し、ゼロより大きい数字は、その回数だけループし、その後(少なくとも新しいゲート信号を受信するまで)停止することを意味する。
新しいゲート信号はループ・カウンターをリセットする。このパラメータは電圧コントロールが可能。これにより、これらのループ・エンベロープ・モードは電圧制御可能なバースト・ジェネレーターとなり、各バースト・エンベロープの繰り返し回数や、バーストを構成するエンベロープの形状、持続時間、振幅を CV でコントロールできる。セルフ・パッチにより、1つまたは複数の他のチャンネルを使用して、バーストの性質を動的に変化させることができる(例えば、バースト内の各繰り返しの振幅を減少させ持続時間を増加させる、VCA を駆動するために使用する場合はエコーをシミュレートするなど)。
Inverted値は Yes か No で、Yes はエンベロープ出力を反転させる。出力電圧は、反転されたエンベロープがピーク(というより谷、あるいは直下)で 0V を下回るように(約 -0.5V に)シフトされるが、これは Amplitude 設定を使ってトリミングでき、必要であれば正確に 0V に下がるようにできる。

*1 「クロストリガー」ってどうやってやるんだろう。
*2 この「上記」というのがどれを指しているのか、よくわからない。Attack reset や DecRel reset や Gate high のことなのかしら。

エンベロープの種類説明
ADAttack-Decay: アタック・セグメントは、トリガー受信時またはゲート信号の立ち上がり (rise) エッジで開始し、ディケイ・セグメントは、ゲート信号またはトリガー信号がまだ高い位置にあるかどうかに関係なく、アタック・セグメントがピークに達した直後に続く。
ADSRAttack-Decay-Sustain-Release: いわゆる ADSR エンベロープ
ADRAttack-Decay-Release: アタック・セグメントは、トリガーまたはゲート信号の立ち上がり (rise) エッジで開始し、ディケイ・セグメントは、アタック・セグメントがピークに達した直後に続く。サステインレベルはディケイの変曲点であり、ディケイがサステインレベルに達すると、ゲート信号やトリガー信号がまだ高い位置にあるかどうかに関係なく、すぐにリリース・セグメントが始まる。
ADR モードを、トリガー信号を使った AHR/AHD(アタック・ホールド・リリースまたはアタック・ホールド・ディケイ)エンベロープ・ジェネレーターとして使用する方法については、Tips and tricks を参照。
ASRAttack-Sustain-Release: トリガーまたはゲート信号の立ち上がり (rise) エッジでアタック・セグメントを開始し、ゲート入力が高い位置にある限り、エンベロープは最大レベルを維持し(サステイン)、ゲート信号が低くなるとすぐにリリース・セグメントを開始する。
ADSARADSR エンベロープのようなものだが、アタック・セグメントはサステイン・セグメ ントが終わるとすぐにリトリガーし、その後リリース・セグメントに進む。
ADARADR エンベロープのようなものだが、アタック・セグメントはディケイ・セグメントが終わるとすぐにリトリガーし、その後リリース・セグメントに進む。
ADL2AD エンベロープのようなものだが、トリガーまたはゲート入力が高い位置にある間、エンベロープ全体(アタック・セグメントとディケイ・セグメントの両方)を自動的にリトリガー(ループ)する(Gate high と Max loops の設定も参照)。
ADRL3ADR エンベロープのようなものだが、トリガーまたはゲート入力が高い位置にある間、エンベロープ全体(アタック・セグメント、ディケイ・セグメント、リリースセグメントのすべて)を自動的にリトリガー(ループ)する(Gate high と Max loops の設定も参照)。
ADL2RADR エンベロープのようなものだが、トリガーまたはゲート入力が高い位置にある間、アタック・セグメントとディケイ・セグメントを自動的にリトリガー(ループ)し(Gate high と Max loops の設定も参照)、その後リリース・セグメントに進む。
ADAL2RADAR エンベロープのようなものだが、トリガーまたはゲート入力が高い位置にある間、ディケイ・セグメントと 2 番目のアタック・セグメントを自動的にリトリガー(ループ)し(Gate high と Max loops の設定も参照)、その後リリース・セグメントに進む。
ADARL4ADAR エンベロープのようなものだが、トリガーまたはゲート入力が高い位置にある間、エンベロープ全体を自動的にリトリガー(ループ)する(Gate high と Max loops の設定も参照)。

エンベロープの種類と挙動についてはこちら(本家)で図解されている。

セグメントの形状説明
Lin線形(直線、式 $x = t$)($t$ は時間)
Exp指数関数的(式 $x = 1 – e^{-4t}$)
Quart四次関数的(式 $x = t^{3.32}$)
Sine半正弦波(式 $x = \sin(8\cdot\pi\cdot t)$)
Ledgeほぼ矩形波だが角が丸く、アタックに使うとすぐに(パンチのある)立ち上がりを見せ、その後プラトーになる。ディケイやリリースに使用すると、プラトーの後に下降する。
CliffLedge と似ているが、アタックに使用した場合は上昇する前にディレイがあり、ディケイやリリースに使用した場合は即座に下降する。
Gate
(v1.1)
ゲート出力が必要な場合に使用します。アタック・セグメントでは値が即座に最大まで上昇し、ディケイ・セグメ ントとリリース・セグメントでは値が即座に最小まで下降する。つまり、パルス(矩形波)が出力される。
BgDipBig Dipper: 上り下りの途中に大きなコブが 1 つある。
MeDipMedium Dipper: 上り下りの途中で中程度の傾斜がある。
LtDipLittle Dipper: 上り下りの途中にちょっとした傾斜(というか出っ張り)がある。
WigglWiggles: 上り下りでたくさんくねくねする。

入出力

TR1〜TR4 と CV1〜CV4 は、上記のようにメニューからチャンネルごとにマッピング可能。エンベロープ A~D はそれぞれ出力 A~D に割り当てられる。

スクリーンセーバー

画面は4分割され、それぞれチャンネル A〜D までの出力値が表示される。そのラインに重なるように、そのチャンネルのエンベロープがセグメントごとに表示される。

Tips and tricks

ADR モードは、AHR(Attack-Hold-Release、AHD(Attack-Hold-Decay)とも呼ばれる)エンベロープ・ジェネレーターとしても使用できる。
AHR エンベロープは、フラットなサステインが持続するエンベロープを生成したい場合に便利で、通常、ある程度のデュレーションを持つゲート入力が必要。トリガー(短いパルス)しかない場合は、ADR モードを選択し、サステインレベル(ディケイの変曲点)を255(最大)に設定することで、AHRエンベロープを作成できる。そうすることで、ディケイ・セグメントは「最大値から最大値まで落ちる」、つまり平らなままとなる。ディケイ・セグメントのデュレーションが、トリガーを受信した後のホールド時間を決定する。
また、ADR モードのサステインレベルを 255 より少し小さい値(例えば 230)に設定し、ディケイ・シェイプを Wiggl に設定してみよう。これで AHR エンベロープが、くねくねとわずかに下降するプラトーセグメントを持つようになる。このテーマにはいくつかのバリエーションがある。

いやはや、これは時間がかかった。
単純に単語数が多いというのもあるけれど、そもそもエンベロープについてあまりきちんと理解していないし、ユークリッド・パターンについても知りたいと思いつつ放っておいてたから、そのあたりについていちいち考えたり調べたり実機を触って確かめたりしながら、解読しようとしていたから。
勉強になるばかりで、無駄口を叩く暇すらなかったという感じ。
あとは実践で使い込みながら慣れていって、自分の音のバリエーションというか、幅みたいなものを広げられたらいいなと思ったりしてる。

次は Dialectic Ping Pong か Viznutcracker, sweet! に挑戦……と言いたいところだけれど、翻訳に飽きてきたので、ちょっと休憩。
また気が向いたときにでもがんばるつもり。

いちおう、わたしの無駄口を省いたバージョンを PDF にして置いておきます
コピペして、体裁をちょっといじっただけなので、味も素っ気もないですけど。
こんなのでよければ、一部なり全部なり、ご自由にお使いください。

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