8 つの大罪。
「7 つの大罪」という……これは何て呼べばいいんだろう。概念？ 考え方？
どう言えばいいのかわからないけど、なにしろこの「7 つの大罪」がわたしも Elly もなぜか好きで。
ダンテの『神曲』もそうだし、映画 “Seven” もそう。”Seven” は何度観たか分からないくらい観てる。
何が好きなのかと問われると、よくわからないけれど、なぜか好き。
7 つの罪をそれぞれ音で表してみたらどうなるだろう、というアイディアがぼんやりとわたしの中にあって。
Elly のお家にお泊まりしたときに何の気なく口にしたら、とても気に入ってくれて、そのまま Elly のお家で一つ目を作ったのは、以前に書いたとおり。
テーマを隠してみたとは言え、タイトルやブログの中身から、お読みになってくださった方にはもうお分かりだと思うけど、ここ数ヶ月で作っていたのは、その 7 つの大罪をテーマというかモチーフにした音。
一つずつできるたびに Bandcamp にアップロードしていたけれど、いずれ一枚のアルバムにまとめる方向で、Elly とは話を進めていて。
ようやく揃ったので、アルバムにまとめてみた。リストのリンクはそれぞれを作ったときのブログ記事です。
- superbia （傲慢 pride）
- avaritia （強欲 greed）
- invidia （嫉妬 envy）
- ira （憤怒 wrath）
- luxuria （色欲 lust）
- gula （大食 gluttony）
- acedia （怠惰 sloth）
作っている最中に、ライブ出演のオファーをいただいて。
ライブの顛末はこちらに書いたけれど、それと前後して、このアルバムに何かボーナストラックをつけたいね、という話を Elly としていた。
ニュースや SNS のタイムラインなどを視界の端に捉えながら、わりといろいろなものについて見て見ぬふりをして生きているのだけれど、そんなわたしですら、この国、この世の中はほんとうに醜くなったとげんなりしたりがっかりしたり。
もしもいま、（そもそもは 8 つの「人間一般の想念」のリストとしてスタートした）この 7 つの大罪にもう一つ付け加えるのならば「無関心」なのではないか、ということは、今回の制作以前からずっと考えていたこと。
どうせなら、ボーナストラックはライブで演奏することで初めて完成する音源にしようと思いつき、Elly の賛同も得られたので、タイトルを「無関心」にして、過剰なくらいにタイトルを念頭に置きながら下地を作り、ライブで演奏し、それを録音した。
ついこないだ、Elly と相談しながらこの「無関心」、ラテン語では “indifferentia” のジャケットアートを作った。それがこれ。
タイトルや音に込めた意味ももちろんあるし、このジャケットにわたしたちが込めた意味もあるわけだけど、それを口にしたくはないので、聴いて、見て、感じていただけたらうれしいなって思う。
というわけで、わたしたち Miss Canine Hoe のファーストアルバム “septem peccata mortalia +” です。
